作業療法士の生涯学習
みなさんこんにちは。作業療法学科教員の中村です。
作業療法学科のブログをはじめて、早5ヶ月がたちました。
私自身、学科の教員の臨床経験や価値観を知ることができ、楽しんでいます。
もしよろしければ、ご覧頂いた方には、読まれた感想などコメントいただけると嬉しいです。
(学科教員の励みになります!!)
さて、私の学生時代(山口県の養成校)、現在の琉球リハビリテーション学院の藤原茂学院長が4年間担任でした。
卒業式で藤原先生からいただいたメッセージに「おまえは、卒業したら勉強しなくなるような気がする」と書かれたので、「なにくそ!!」と思い、作業療法士資格取得後にも研修に出たり、関連資格を取ることで、ブラッシュアップに努めてきました。
今思えば、それが私の性格を見抜いた藤原先生の思うツボだったのかもしれませんが、先日、メッセージを書いた当のご本人は「そんなこと書いたかな?」と笑っておられました…。
医療・福祉の現場で対象者の方に最良のサービスを提供するには、医学・治療法の最新の知見であったり、法律・制度の変更であったり、そういった時代の変化に追いついていくことが大切です。
また、当然のことながら、作業療法の対象者も時代と共に価値観が変化し、それに伴って多様化するケアやリハに対するニーズに対応しなければ、選ばれる作業療法士になることはできません。
そういう意味では、資格取得はゴールであると同時に、スタート。
資格を取った後にも、勉強(生涯学習)は続くと言えるでしょう。
自分の生涯学習を振り返ると、一番のチャレンジは、2003年に出会ったperson centered careという認知症関連の理論、そしてDementia Care Mappingという評価を学ぶために、単身イギリスに行き英語でコースを受講し、上級資格認定の試験を受けたことです。
コースでは、ロールプレイを通じて認知症に対する良いケア・望ましくないケアを学びましたが、言葉は違っても、ケアの理念は共通であることを学び、感銘を受けました。
認知症は、進行していくと自分の意志の表出が難しくなっていきますが、周囲の人がその人のことを知ろうとすること、分かろうとする姿勢が非常に重要です。
そういった価値観は、言葉を越えるし、認知症を持つ人にも伝わる、と思います。
(画像は、認知症研究・研修大府センターHPより借用しました)
この研修では、イギリス、ドイツ、フィリピンといった他国の作業療法士に出会い、お互いの国の作業療法の話ができたことも、本当に得難い経験だったと思います。
帰国後も、同じ理論・評価を学ぶ仲間と語り合い、情報交換することが、自分のライフワークになっています。
学会で出会ったときに話したり、SNSで活躍している様子を見ると、自分も頑張らないと…!!と思います。
学びの仲間を作っていくことは、確実に自分の世界を広げてくれます。
縁あって私は養成校の教員をさせていただいていますが、私が認知症という専門分野に出会ったように、学生さん達が自分にとって大切な専門性や領域に出会い、やりがいを持って仕事に取り組み、出会った人の健康と幸せに貢献できる日がくるといいな…、と常々思いながら仕事をしています。
特に夜間主に入学してこられる学生さんは、社会人経験や他領域の学びを経て、琉球リハビリテーション学院に来られる人も沢山おられます。
過去と他人は変えられないけど、未来と自分は変えられます。自分次第です。
作業療法を学んでみたい、触れてみたい人は、まずはオープンキャンパスに来てみませんか?
次回のオープンキャンパスは、年明けの1月13日(土)です。
時間の調整が難しい方には、個別オープンキャンパスでの対応もご相談に乗らせていただいています。
ぜひ、あなたのご参加・ご連絡をお待ちしています。