台風一過

みなさんこんにちは。作業療法学科教員 中村です。

「今年は台風来ないのかな…」なんて思っていたら…来ましたね、21号。

本州では雨による被害が報道されていますが、大きな被害にならないことを祈っています。

ところで、私が以前勤務していた精神科病院では、台風による豪雨で深夜に近隣の川が氾濫し、病院1階部分が浸水して大変な被害にあったことがあります。

外来や検査部門の機材がダメになってしまっただけではなく、約2週間、電気や水がストップしてしまいました。

衛生的であるべき病院において、これらのライフラインがストップするのは本当に大変なことで、病院・法人総出で対応に追われる日々となりました。

若いスタッフが多いリハビリ部門は、病院や近隣の泥かきや洗浄、使えるものと使えないものの仕分け、食事のときにはお膳をバケツリレー方式で運搬・下膳、無数のカルテを拭いては乾かして…など、復旧作業に従事する日々となりました。

まだ暑い時期だったので近隣の高齢者の方々も次々に体調を崩される方が来院するため、外来を2階部分に設け、おんぶして階段を上がって対応するなど、非日常な毎日でした。

10年以上前の出来事ですが、未だに時々夢に見るくらい、強烈な思い出です。

何とか復旧に目処がつき、リハビリ部門の本来の業務に戻った日の感動は忘れられません。

いつもは変化に乏しい閉鎖病棟の患者さん達が「やっとOTできるんだね！」と大歓迎してくださり、少しずつ元気を取り戻すことができました。

精神科での作業療法は一見変化が見えづらいと言われることがあります。

しかし、精神症状を抱える患者さんが安心・安定した生活を送るためには、作業療法だからこそできることがあるのを痛感しました。

日常生活の中でリズムをつくり、生活のなかで携わることのできる作業を提供していくことで、健康な毎日をプロデュースする、作業療法にはそんな役割があります。

さて、11月3日は琉リハ祭です。

作業療法に興味のある方、ぜひ、遊びにいらしてくださいね。

学生、教員ともども、皆様のお越しをお待ちしております！